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2014.09.09

初年次教育学会(@帝塚山大学)

9月4日~5日に帝塚山大学で行われた初年次教育学会に参加してきました。
この学会は昨年の金沢で行われたときにはじめて参加し、
今回はじめて発表しました。
ちなみに教育系の学会で発表するのは今回が初めてでした。

まず初日の午前に「初年次教育における評価の実行可能性を高めるために」というワークショップを杉谷祐美子先生、成田秀夫先生、山本啓一先生と開催しました。
ちょっとしたトラブル(?)で予稿集にはほとんど説明が書かれていなかったのですが
多くの方に参加していただきました。

杉谷先生は評価の諸相についていつものように見事にまとめてくださいました。
真正の評価を「評価論」として、パフォーマンス評価を「評価対象」として、ポートフォリオ評価を「評価資料」として、ルーブリック評価を「評価基準」としてそれぞれ整理されていたのは非常にわかりやすかったです。

山本先生はコンピテンシー評価について報告されました。「自己評価とふりかえりは異なる」という指摘はなるほどと思いました。ふりかえりのない自己評価は貧弱なものとなるという指摘はもっともだと思います。

私は、「ルーブリックのモデレーションと評価の信頼性」というタイトルで報告しました。
長崎外国語大学での社会連携型PBL科目のルーブリック(報告会のプレゼンテーションを評価するためのもの)をこれまで職員の方と一緒に3回調整したのですが一応若干ですが評価のブレは少なくなってきました。
質疑応答でも話題になったのですが、モデレーションは一つの科目だけでなく他の科目とも連携して行う必要があると思うのですが、一つの科目だけでもなかなか大変だなあという印象です。
今後モデレーションをスムースに行なうための工夫などについても考えていきたいと思っています。

午後には「初年次教育におけるレポート評価と論題の設定について」というタイトルで個人発表を行いました。
これは5月に行なった応用哲学会での報告を発展させたものです。
レポート評価についてルーブリック評価など議論が進んでいるが、
その前にレポート課題において学生に書かせる「論題」というのをもう少しよく考えないといけないのではないか、というのが発表の趣旨です。
特に論題はいくつかのパターンに類型化でき(発表では網羅的ではないと思っていますが7つに類型化しました)、それぞれをさらに区分して難易度などについて議論できるのではないかと思っています。
発表では哲学の授業を前提に行ないましたが、他の分野でも同じような類型化が可能であると考えています。
(おそらく類型化のパターンはそれほど多くないのではと思っています)
やはりこのテーマが自分が今一番力を入れたいテーマです。

ということで、(文系科目)でのレポート課題の論題を募集しておりますので
実際に課題に出されている論題(あるいは学生さんなら実際に取り組んだことのある論題)をお送りいただけるとありがたいです。

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